断食明け~ 肉を食すとは~


エチオピアでもっとも長い断食(約50日間)が4/8に明けました。

断食期間中のエチオピア正教の人達は肉や卵を一切断ちます。

そして
4月8日は
アマット バル(1年の牛)
と呼ばれる祝日

住民達はお金を出しあって牛一頭買い
一頭8000~10000ブル: 4万円程

町の至るところで牛を捌き肉を食いまくる日です。

私もこの日は土曜の晩から
同僚のアベラ宅にお邪魔して

日付けが変わると同時に
牛の解体ショーを見学させてもらう事にしました。

この晩はあいにくの雨

夜道をアベラと歩いてると
牛の首を切ったところで雨が降り出して慌てる人達と遭遇

道端で捌いてるので
屋根も何もありません。

エチオピア人の
段取りの悪さはいつもの事ですが

これじゃ駄目だと察して
即席テントを作る作業をアドバイス

雨に濡れながら
親切心で手伝っていたら
そのまま解体スタート

小さな子供とおじいちゃんが大きな牛を捌き始めました。

そしたら

足を持てと言われる
子供も手伝っていたけど体力的に厳しそう
そしたら捌いた肉を運べと言われる
ちゃんと持たんかと
じいさんに怒鳴られ
子供にも疲れたのかと言われる

うるせー
お前らの仕事だろが!
俺はたまたま通りかかった外国人だぞ!
思わず笑ってしまいました。

アベラもこれをみて爆笑


まぁ取り敢えず落ち着いたので
予定してた解体ショーを見せてくれる家に移動

まぁ
そこでも真夜中の作業でライトを照らしたり、足持ったり
朝方5時前まで作業しました。


雨に濡れ
初めての牛の解体

観ていると内臓の処理とか適当…
これは流石に生で食ったら天に召される…


疲れ切って同僚宅で仮眠をとり
起こされると
先程捌いた肉が
どーん

それもちょっと内臓に近い肉も…
これは食ったら死ぬ

しかし
みんな美味い美味いと言っている中
食べないという選択肢はない…

三切れ食いました。
散々エチオピア生活で死なないように気をつけてきたのに

ここで俺は死ぬのか?

疲れて、食事より寝かせてほしいアピールをしてそれ以上は食べず

消毒代わりに
40度以上ある酒をグッと呑んで
横になる

あー
神様
生きたいです

エチオピアに来て初めて
神に祈りました。

気付いたらお昼時
無事に起床

神様ありがとうございます。

心から感謝

そこからアベラ宅に戻り
再度肉祭り

アベラの貰ってきた肉は良さげだったので
持参した醤油とわさび、ごま油と塩で頂きました。

アベラ家族にも試してもらいました。

青唐辛子をガリガリ食っても
ものともしない三男のスラヴダンク君もワサビのツンとするのが駄目だったよう。

まだまだお子ちゃまやなと
仕返しをしてあげました。

アベラはというと
この日本の味が気に入ったようでバクバク食べてました。

よかったよかった。

そんで
昼食後に
アベラと裏山に散歩に出かけ
アルバミンチ街並みを眺めました。


アベラがいなかったら
ここまで頑張れなかったなー
2人で浸りました。

二頭の牛の解体を手伝わせてもらったこの日

首を切る、血が出る、暴れる牛
皮を剥いでいく、肉を切り出し、内臓を処理する

まだ温もりのある手足を持ちながらそれが肉になっていく

日本じゃ学べないことです。
捌く人がいるから肉を食える

本当に感謝ですね。
今回あまり写真載せませんが
観たい方は帰国後に声掛けて下さい。お見せします。

鶏捌くのに2時間以上かけていた私

牛の解体を体験して

今後、鶏は最長30分で捌ける自信がつきました。


雨の中、道端で牛解体するおじいちゃんと子供


首切って血抜き


ワサビに驚くアベラ


アベラ家族


裏山で浸る2人