アフリカ生活

日本で熱が出た、
喉が痛い
あー今日は早く帰って寝よう

そんな時
1人暮らしだとしても
コンビニやそこら辺のチェーン店で食事を済ませられる。

しかし
ここはアフリカ
コンビニもレストランもない

先ずは
頭が痛い喉が痛いと言う前に
安全に家に帰らねばならない

少しでも隙を見せれば
襲われたり、怪我を負うかもしれない

いつも以上に
足下に注意を払い
穴がないか、野良犬が寝てないか

浮浪者が隠れていないか
周囲の危険に気を配り
体調悪くて背筋が丸くなるところを
胸をはり顔をはる


誰も守ってくれない
自分の足で帰るしか手段はない

家に帰りさっさと寝たい
しかし
腹が減った

体調をよくするには栄養を取らねば

簡単でも
野菜を切って火にかけてスープを作る

あー面倒だ
しかし
自分でやるしかない

どうせ作るなら美味い方がいい
こんな時こそ
実家から送られた出汁パックに味噌を入れて
野菜たっぷりの味噌汁


身体に染み渡る

あー日本の味



どんな時でも隙を見せてはいけない

救いなのはエチオピア銃社会でないこと


日本は安全で平和で
モノが何でも手に入る
素晴らしい国だと

アフリカで暮らすと感じます。

"モノがあればできるのか、無いからできないのか…"

"モノがあればできるのか、無いからできないのか…"

これは
協力隊が考える (活動の壁ランキング)で上位にくるだろう問いだと思います。


最近でいうと
メインコーチのタコタが
プロジェクトマネジャーに対して

スイミングパドルが欲しい
これさえあればもっといろんな練習ができるのに…
あーこの国にはモノがない
と嘆いていた


んー
パドルね

あれば越した事はない

選手達のキャッチ力は乏しい
ストロークも開くし
手の形もザルのようなもん

パドルがあれば
全て解決できるのか
選手自身で理想のストローク
キャッチチングテクニックを習得するかもしれない

しかし
使い方分かるの?
逆にフォームを崩す選手もいるかもしれない

フィン(ダイビング用)
がこのチームにはあって
練習で多用してましたが
膝を追ったキックフォームが身に付いてしまい逆効果になったと私は感じている

(現在フィンは倉庫に放置…)

キャッチについても
スカーリングだったり
手の形変えたり(グー、チョキ、パー)
道具なくてもコーチが指導できる事を沢山あるはず

道具があれば見栄えもいいし
コーチはやらせとけばいいから楽。

タコタさん
自分の指導力がないと
言い訳にしか聞こえませんよ。


しかし
マネジャーのパウロスさんから
お金はだす
日本から物品を購入できないかと聞かれた


できるよ


ドネーションして欲しい
でなく
購入したい

この姿勢は好き
何とか協力してあげたい気持ちになった

どんな方法があるか

JICAを通してドネーションを募ることもできる

日本のライフセーバー
宮崎県からもサポートしてもらえるんじゃないか

女性用の競泳水着もエチオピアでは購入できない。
この機会にいろいろ揃えられないか


JICAの支援制度…
たぶん
引渡し式典があって
活動成果として見栄えは良くなる

しかし
実際に届いたモノが現場で使えなくなる事が多い

エチオピアあるある
ドネーションしてもらった機関はモノを大切するとういより
使わせない…

モノがある事に優越感を感じる

倉庫に保管され、
使用するには正式なレターが必要になったり
エチオピア届いてから現場で使えるまで時間がかかる


最終的には
倉庫に数年保管され
使われぬまま老朽化してゴミになる


アルバミンチ大学でも
首都の学校でも倉庫の物品は凄い品揃え
しかし使わない

これが
ドネーションされた物品達の現状

日本でよくある募金活動
物品のドネーション

凄いありがたい事
それが本当に必要とする場所、人に届いたら言うことない

一番シンプルなのは
アマゾンや楽天で大量購入して
弟から船便で私宛に送ってもらえば3ヶ月かかるけど確実に使える。


いろいろ考えたあげく
私は日本からモノを購入したり送ってもらうことは選びませんでした。

私が選んだ手段は
エチオピアでモノを揃える事

首都にあがった際に
スポーツ店を回り
自分の目でモノの品質を見て
オーナーに南部代表チームの説明をして価格交渉して見積りをもらい
マネージャーのパウロスに渡しました。

1店舗だけ
Speeds、Arenaのゴーグルが置いてあるところがあり
価格も450ブル2000~2500円

パウロスさんからも
これまで購入していたゴーグルは
750ブル(3500~4000円)
するモノだったらしく
喜んでもらいました。

選手達に届くのはいつになるか分かりませんが
エチオピア国内で手に入れ事が大事だと私は考えました。

選手たちにも紹介して
個人的に欲しい人は別で私が購入して届けることもできる。

モノがあればできるのか、無いからできないのか


答えは分かりません

私の関わった人達には
これが適当だと感じただけです。

選手に対する私の本音を言えば
モノを揃えて
選手が成長するいろんな方法を試してあげたい。


鎖国国家エチオピア
モノが入ってこない
あってもクソ高い

なんちゃってMade in China
その場しのぎ…

その国、その場所、人で
いろんな考え方があると思います。

皆さんは
"モノがあればできるのか、無いからできないのか…"

どう思いますか?

ORS

一回の練習で3000~5000mのメニューをこなすのに
練習中の水分補給がない
案の定
足がつる選手が続出している

ということで
ORS(経口補水液)を紹介しました。

カバヤ(市場)で砂糖1キロ、塩、ロミ(レモン)を買って

練習前に作り方を実践して
飲ませてみる

選手達の感想は
美味い!!
みんな取り合いになる

作り方が分かるように
レシピをコピーして練習前に自分たちで作ってもらえるようにしました。

これで練習にもっと集中してもらえたらいいな

何より市販のドリンクを買わなくても自分達で作くれること、準備することを学んで欲しい

先生

水泳の指導をしながら
伝えたいこと
スポーツマンシップ

プロジェクトマネジャーの
パウロスさんが選手達に金メダルを取る事が目標だ!と檄を飛ばしてくれた後に

選手たちとの距離も縮まってきたのでわたしからも先生じみたこと言ってみました。

どんなスポーツ選手が素晴らしいと思う?
サッカーの有名な選手に会って適当に挨拶を返されたらいい気持ちするかい?

君たちが練習できているのは
沢山の人が協力してくれているから

水質管理も
水入れるのでさえも大変な場所
アベラやスタッフ達が頑張っているからトレーニングが続けられてる。

選手達のトレーニングの時間に合わせて
朝6時に出勤して
夜7時まで練習のサポートや薬品散布をしているライフセーバー

普段から
サラムノ (こんにちは)
アムセグナッロ(ありがとう)
を言おう

それが言える人が
スポーツマン


この国で水泳が出来るようになったからと、その後に仕事に繋がる人なんて殆どいない

日本でもそう

水泳通じて
大事なことを学んで欲しい

コーチと先生
Coaching とTeaching
違うモノかもしれないけど
技術を教えるためには教育も必要

先生なんてやった事ないけど
子供たちとの関係が出来てくると
いろんな事を学んで欲しいと思うようになってきました。

念願

エチオピアに赴任して
1年と3か月目にして

自分のチームと言える選手達に
メインで指導する日がついにきた

もうこんな日はこないと
諦めてました。

プールの水を入れ変える10日間
コーチ陣も水がなかったら
何をして良いのか分からない。

という事でその間
陸上運動を担当させてもらいました。


体育の授業なんて受けたことの無い選手達

体幹トレーニングして
馬跳び、手繋ぎ鬼、川鬼、しっぽ取り、前回り、後ろ回り
水を入れたバケツをバンザイの姿勢で持って走ってリレーしたり

ラダーの代わりに
ペットボトルを使ってアジリティトレーニングを入れたり

遊びの中でいろんな運動経験を積んでもらう。

馬跳びは
連続飛びができなかったり
馬側は身体を固めないと潰れてしまうんですよね。

日本の遊びっていろんな要素があって本当凄いなーと大人になって感じる

前回りをやらせる時も
そんなの簡単だと
最初は馬鹿にする子供たち
しかし、やってみると出来ない


陸上で出来ないのに
水中でクイックターンなんて出来ないでしょ

身体を丸めてゴロン
以外とやった事ないと難しんですね。

夕方4時〜6時
西陽を浴びながら
喉を枯らしながらの指導

レッスンが終わると
グッタリ

でも、気持ちい疲労感

ずっとこんな日を夢見てきた

終わってみると
アムハラ語だけの体育の授業も何不自由なくできていた事に気付く


治安悪くなり退避して
同期隊員のチームや学校で見学させてもらったり
先輩隊員に運動で使えるアムハラ語を教わったり

無駄な経験、無駄な準備なんてない

家までの帰り道
バジヤジ(トゥクトゥク)に乗って風を感じながら

これまでの事を思い出しました。

魅せれる

スイム練は
メインコーチのタコタが組んでいて
まだ大きくは口出しできない

プロジェクトマネージャーの
パウロスさんの後押しで
もっとドンドン君のアイデアを出して欲しいと言われ

スイム練前のストレッチと補強運動を担当させてもらう事にしました。


形だけ真似てるのがエチオピア

エチオピア一部リーグのサッカーチームでさえ
ストレッチちゃんと知らない現状

何処の筋肉を伸ばしているのか
ここ伸ばしてると示し、触り、1人1人回って指導

そして
体幹トレーニング

彼等の1番の弱点は
お腹に力が入らない事
スポーツで体幹が大事だと言われますが
水泳ほど大事なスポーツは無いんじゃないでしょうか。

お腹に力を入れる?
どいうこと?

未知の体験


基本の腹筋、背筋、スタビをやって
手押し相撲や手押し車で
体幹を固定して手足を動かす感覚をつけてスイム練に入ってもらう

キツイ
出来ない

最初はそんな感じだったのに
少しずつ出来るようになる

ストリームライン(基本の水中姿勢)
水中での感覚の違いを感じ出した子供たち

嫌々やっていた体幹トレーニングも
自分達で空いた時間にやっているのを目にするようになってきました。


泳ぎでは魅せれないけど
こういう部分は日本でやってきたから魅せれる部分

出来ることから少しづつ


スポーツと食事

選手達は合宿で
大学に泊まり込み
食事は学内食堂を利用しています。

成長期の子供達
それも朝練5000m 夕練5000m
練習量は十分だけど食事はちゃんと摂れているのか

朝練後の食事を観にいくと
この日のメニューは
パン
マカロニと卵炒め
ヨーグルト

驚きました


私も1年以上エチオピア住んでるけど
エチオピアの食事で体重激減して体感してますが
この国の食事は大変…

そんな中で

炭水化物、たんぱく質、乳製品を取り入れている

コーチ陣に話しを聞くと
自分達で勉強して
食事メニューを注文してるとのこと

ゴーバス(素晴らしい)

本気じゃん!
まだ改善の余地はあるけど
食事管理も気に掛けれてるとは

インジェラの油ぎっとり
唐辛子増し増しの
イメージを覆してくれてありがとう

これならやり易い

朝はパン、マカロニ玉、ヨーグルト
昼はパン、パスタ系
夜は肉メイン

一食のバランスはともかく
頑張ってる

長期間のトレーニング
アスリートの基本は身体作り

エチオピアの食材で
栄養を摂らせるは難題ではありますが、彼等が本気なら私も頑張ります。