男気

男気

Mr.Abebe
通称シャトウ(意味:baby)

以前アベラと職員食堂で
日本とエチオピアの結婚年齢についてアムハラ語で熱く語っている時に話しかけてきた人です。


アムハラ語使ってると
いろんな人から声をかけてもらえるので大学内のいろんな部署に友人が増えました。


聞くと
シャトウは
エンジニアリング部門のチーフをしてる人らしい

エンジンが専門と聞いたので
シニアボランティアの丸井さんに紹介したいと思って連絡先を教えてもらいました。


その後も
何度かブンナ(コーヒー)飲んで
町で浮浪者に飛び蹴りされたり、背後から襲われた話しをすると

町で俺の名前を出したら
みんな見方してくれるから

困った時はいつでも俺の名前を使ってくれ!

カッコいいー

そして
家がホテルだと言うと

大学内のシャトウの部屋を私に譲ってくれると部屋を案内してくれました。


プールに水が入らないのは
ジェネレーターが故障しているからだと言うと


今週火曜に自分の授業を終えた午後イチ駆けつけてくれました。

さっと作業服に着替え
ペンチ、ドライバなど道具を持って部品調達へ

これまで使用してたジェネレーターは修理不能らしく

ICT部の裏に置かれたジェネレーターを修理することに

操作盤は壊れ、落ち葉や汚れがこびりついているジェネレーター

故障して10年程
ざらしに放置されてるモノらしい

燃料を吸い上げる部品を交換し
パイプを繋ぎ直す
燃料の詰まりをとるためか
口で吸ってぺっ

手際よく、そして力強く
作業を進める

無いものは
その場にあるものを使って代用

硬いコイルも
素手と歯で曲げていく
握力半端ない

彼と握手すると
痛いくらい握られる理由が分かりました。

途中
操作盤のキーが回らない事が判明

すぐにバッテリーの接続を変えて
トライする


バチン
バチン


電気がはねる音の後に


ブルン!!!!!


おー
ジェネレーターが
エンジンが回りだした。


凄い

エンジン音を聞きつけて
ICTの職員が出てきました。

凄いな
これがまた動くとは!

みんなシャトウを絶賛

流石シャトウだ



不備がないか
モーターが全部動いてるか
詰まりはないか
丁寧にチェックして作業終了


拍手


俺が助けてやれるのはここまでだ
この操作盤は俺の専門じゃないから別の部門のやつに頼んでくれ


くぅー
最後までカッコいい


自分の持つクラス終えて
駆け付けてくれて

ボランティアでやってくれたシャトウ

油手で額の汗を拭う彼が
本当にかっこよくみえました。

男気ってこんな人の事を言うんですね!


何でこんなに良くしてくれるんだ?と聞くと

君は家族もいない、この町に来て仕事をしてるんだろ

これは
神様がそうさせたんだよ


あったばかりの外国人に
見返り求めず
親身になって助けてくれる

こんなに素晴らしい人間がいるんですね


彼の生まれは
ここアルバミンチ周辺で

学校に毎日
4時間かけて歩いて通学し

ガモ語が生活言語で
学校でアムハラ語と英語を学び

エンジニアになり
腕一本で現在のチーフのポジションに就いたとのこと

彼の家族はバナナや果物を栽培する農家、ここまでの道のりは本当に苦労の連続だったでしょう。

それも含め
全ては神が導いてくれたと彼は言います。

彼と一緒に歩るくと
老若男女みんなに笑顔で声をかけ
冗談を言い

仕事になると誰よりも先に立って動く

彼が一声かければ
動かない人はいないでしょう。


凄ぇな
こんな男になりてぇなと

惚れ惚れします。

いつか恩返しがしたい
シャトウありがとう!

Rope pump


ロープポンプって知ってますか?

首都に立ち寄った時にJICAオフィスに寄って
水事業をされてるムナカタさんに、濾過器に使うポンプで電気使わない方法はないかと尋ねたところ

最適なモノを教えてもらいました。

ロープポンプ
自転車の車輪とロープを組み合わせロープに結び目作り滑車風にして組み上げる方式!!

こんな代物があったとは!

それも
私のいる南部地域でおこなっていた事業らしい!

棚ぼたとはまさにこの事

一気に自作濾過器が前進しました。

自分でも材料あればイケそう
大学の他部所にお願いすればかなり良いモノを作れそうです。

近くの町でこのロープポンプをビジネスしている人も教えてもらい
10000ブル(5万円)で購入も可能とのこと。
大学にお願いすれば買ってくれるかもしれないけど

支給される生活費を節約すれば半年後くらいには自費で購入もできる!


突然尋ねたのに
時間割いてくれて
資料もおしげなく下さって

本当にムナカタさんありがとうございます!

自作濾過器実現したい!

結局帰りも10時間


アダマ出張の帰路は
もうローカルバスは嫌だと思い

1度首都にあがり
サランバス(大型バス)で帰る事に


これで後は寝とけば帰り着くと思ったら

出発から3時間後
ゴムが焼けた匂いが車内に漂いだす。

バス止まる

乗客みんな外に出てドライバーと討論

30分後


修理不能


結局ローカルバスに乗り継ぐことに

これが嫌だから首都にあがってサラムバスにしたのに…


こんな時にエチオピア人は迅速です。

またまた乗り遅れたので
即席シートに座ることに

肩をスッポリはめて7時間
もう寝るしかない


帰りも結局10時間かかり

ヘトヘトになりました。

弟が来た時に旅費節約に
ラムバス使うのは
要検討だと感じた帰路でした。

水泳指導者講習会in Adama

6月に入ってもプールに水が入る気配はなし
もう今月で5ヶ月水ない現状…

エチオピアには
水泳は時期尚早のスポーツなんでしょうね。

そんな中
水泳連盟に配属されてる
ヒガッチから連絡

※彼は水泳指導でエチオピアに来たのにまったく活動できてません…


アダマで水泳のコーチングセミナーがあるみたいです。一緒に行きませんか!

行きます!行きます!

同僚達へFAの指導を始めたばっかりだったので
遅れて途中参加することに


アルバミンチ➡︎アダマ

アルバミンチ出発から5時間後
シャシャマンネで乗り継ぎ
知らない土地のバス停は外国人が来ると一瞬で囲まれます。

やっと乗り継ぐも
席は即席シート
半ケツすらできない
三分の一ケツで
更に5時間…
それも窓締め切ってるし
男4人肩を交互にスッポリ密着して

エチオピア人は
運転中に窓開けると悪魔が入ってくると信じてる人もいて

もうサウナ状態
それも臭いすよ

エチオピア人そんなにシャワー浴びないから…


持参してた水で何とか
意識を保ちながらも

まうアダマに着いた時はフラフラ
結局10時間かかりました。

ヒガッチと合流して
晩飯食って
ホテルへ

何か身体が熱っぽい

実はこの前日に
同僚の結婚式があって
テレスガ(生肉ミンチ唐辛子和え)

神父さんや親族から
グルシャをたくさんしてもらってました。(素手でインジェラを食べさせ合う)


お腹から熱をだす
エチオピア来てからお馴染みの恒例行事
それも移動で疲れ切ってるし


あっという間に39度まで熱が上がる

腹痛と熱で何度も起き
2リットルの水はあっという間になくなりました。

朝はげっそり

食欲もなく
コーチングセミナーへ

ヒガッチがゆっくり歩いてくれてるのは分かってるけど
それにすら付いてけない…笑

何しにきたんでしょうね。
ごめんなさいヒガッチ

早く体調戻して役に立とうとしましたが

セミナーに行くと
明日テストして終了だと分かる

後1週間セミナーあると聞いときたのに…

本当に何しにきたんだろう

しかしたった2日でしたが
学科試験の内容も知れたし
実技テストの時は
エチオピア全土から集められた水泳指導者20名弱の泳ぎを見ながらヒガッチに技術指導のアドバイスを聞けて凄い勉強になりました。

エチオピア人には面倒なんで
私は水泳コーチだと自己紹介してるんですが
※高校まで野球部です

ライフセービングしながらも
水泳については追求してこなかったので、ヒガッチの教えはめちゃめちゃ勉強になります。

それも分かりやすい!

講習生には何も指導できませんでしたが、自分の勉強にはなった!

しかし約3日間食事はフルーツジュースを飲む程度

体力落ちまくり、疲れ切りました。


そんな中
近くに温泉があると朗報。

行くしかない!
帰りもどうせ大変な目に合うし

アダマから20分

ソドレーにあるリゾートホテル


全然期待してませんでしたが
うたせ湯形式の温泉が掛け流し

あったよ
エチオピアにも
温泉が!

ほとんど使わなかった水着に着替え
いざ温泉へ

熱っ

40度程の熱い湯が勢いよく
疲れ切った身体にかかる

懐かしい温泉の香り


天国でした。

約1時間

ヒガッチと温泉を楽しみました

そして風呂あがりの
ビール

最高!

天国!

首都からだとバスで2時間ほどでこれる場所です。

半年に一回は来たいなと思いました。


コーチングセミナーも勉強なり
なにより温泉に入れて良かった!


一輪の花


蚊に何度も起こされ
疲れが抜けず、テンション低めの朝
大学に出勤する足も重い
まぁ毎日こんな感じなんですが

いつも通りローカルバスを待ってると男な子が近寄ってきました。


またマネーマネーかと
無視しようかと思ったら

ハイと

一輪の薔薇の花
をプレゼントしてくれました。

何か見返りをせがまれるのかと一瞬ためらいましたが

ありがとうと言ったら

友達のところにニコニコ
戻っていった男の子


初めて薔薇の花をもらいました。

鼻を近づけると
いい香り

あー
めっちゃ良い子じゃん
こんな素敵な事してくれる子
エチオピアにいるんだ

一瞬受け取るのをためらった自分が恥ずかしい
その後直ぐにバスが来て
名前も聞けなかったけど
バスの窓越しに手を振ってありがとうと伝えました。


こんな日もあるんだなー

バスの中でも
輪タクシーでも
大学着いてからも

薔薇の良い香りをかぐと
なんかホッとする

たった一輪のバラの花のおかげで
一日中ずっと幸せでした。


凄いですよね。

薔薇もらったのも初めてだし

花をもらうのがこんなに嬉しいなんて思わなかった。


人を幸せにするって
こんな身近にあって

子供も大人も外国人でも
関係ないんですね。

男の子から貰った薔薇の花↓

お引越し


デンマーク人のピーターが帰ってきたので5/28でお気に入りの部屋からでることに…

ホテル3階の角部屋でキッチン付き

バルコニーで
飯食ったり、星眺めたり
何より心地よい風が吹き抜ける

あー
いい部屋だった…

お引越しといっても
28号室➡︎26号室に移動しただけなんですけど

部屋の広さは二分の一

キッチンなし
トイレの洗面台の水で
米炊いて、料理するのはストレス

唯一の楽しみが自分で作る日本食だったのに…


まぁ最初はこんな感じで
不平不満ばかりでしたが

工夫すれば何とかなる
ベット横に即席キッチン

大き目のザルを買って
洗い終わった皿はこんな感じ

スペースはないけど
1人で住む分にはまぁ十分

ここはエチオピア

ただ弟が8月にエチオピア来た時には料理するにしても、寝るにしても狭い…

んー
まぁこれから考えます。

良い家ないかなー

ホテルなのでWi-Fiあって
生ビールがいつでも呑める特権を弟には味わってもらいます!笑

何の為に…


以前わたしが任地を離れている時に他の大学が水泳練習のためプールを5日間使ったことがありました。

そして
謝礼が30,000bill(15万円程)
あったと聞いてました。


薬品購入で出費がかさんでいるけど、これで今後も購入してもらえると喜んでいた出来事

しかし
その金は全てチョンべ教授のポケットマネーになっているとのこと。

エチオピアは最貧国です
(労働平均日当が1$未満、100円)

とんでもない収入
教授の月給より高い

この国のポジションに就いてる人間のほとんどは職位を利用してこんなビジネス?をしているらしい



何も分からんところから
いろいろ調べ、観察と記録を続けて
適正な塩素量も分かり
何とか水質を綺麗に保つknow-howがついてきた。

濾過器やポンプ
プールクリーナー

4ヶ月も水が入らないプール環境を何とかしたいと思ってやってきたけど

ただの教授の小遣い稼ぎの手伝いになっていたのか…

最近
ビラベット(飲み屋)を
オープンしたと言ってきて

食事を提供するのに
資金が足りないから1000ブル(5000円)貸してくれ、明日までに
(返ってこないと割り切って貸してあげました)

何かもう
使われたい放題なんだとガックリ

JICAボランティアって
サンタクロース

実質は住居費も生活費も日本が負担

ボランティアだけど
職員以上に働き
給料は出さずに済む

何と嬉しい援助団体でしょうか。


プールを利用してくれる人やそこで働くスタッフに為に…

分かってるんですが


ガックリです。

どうしたもんでしょうか…